心・技・体
2016年06月01日
教化部長 坂次 尋宇
■郷土力士
大相撲夏場所は、香川県出身の佐渡ヶ嶽部屋所属の力士、東方関脇・琴勇輝(本名・榎本勇起)が7勝8敗と負け越しでしたが、3月の大阪場所では12勝3敗という成績を収め殊勲賞を受けています。次回の名古屋場所の活躍に期待します。
琴勇輝は丸亀市出身で、垂水小学校4年生の時に善通寺市の香川相撲クラブに入ったものの、近辺の中学校には相撲部がなかったため小豆島の内海中学校に入学しました。小豆島高校に進学した後は、田中栄一郎監督の相撲部で黙々と練習に励み、多くの大会で優秀な成績を残しました。
高校1年生の秋の国民体育大会で香川県勢初の8強入りを果たしたので複数の相撲部屋から誘いを受け、佐渡ヶ嶽部屋の合宿を見学して同年に高校を中退して入門を決意したそうです。平成25年5月場所では十両優勝を果たし、この時の賞金は医大に進学した弟の学費とするために観戦に来ていた弟に手渡したという話があります。
丸亀市出身であるものの、本人の希望で小豆島出身としているらしい。
■強き小兵
私も小学校の頃は相撲が好きで、休み時間には砂場で友達と相撲を取って遊びました。4月4日生まれのため同級生の中では体が大きい方だったので、大抵の取り組みには勝っていましたから相撲がおもしろかったのだと思います。
ある時、身長が低い方から数えた方が早い八巻君という同級生と相撲を取ることになり、ちょろいもんだとなめてかかったらとんでもなく強くて、最後には投げ飛ばされてしまいました。
彼と取り組んだときの感じは、彼の体と手足が金属で固定されているように堅く、左右に投げようとしても全く歯がたたないのです。そして私の隙を見逃さず投げをうってきたのです。彼は自分の信念をしっかりと持っていて、それに基づく行動や発言をしていましたので、心の強さというものが相撲にもしっかりと現れていると感じたしだいです。
■心が技に肉体に人生に現れる
信仰は真理を知識で理解しているだけでは本当の信仰とは言えず、知識から信念へ、そして生活に移行しなければなりません。そのために三正行(神想観、聖典・聖経読誦、愛行)を日々実践することが何よりも大切です。そして神と偕にあるという強い信仰を確立いたしましょう。
使命邁進の神示
人がどう思うかも知れぬと、そんなことばかり気にかけているようなことでは心の苦しみは絶えぬものだ。自分がどの位愛したか、自分がどんな仕事をしたか、そればかりを考えるが好い。肉体の人間は誤解するものだとあれほど言いきかしてある。肉体は念の集積で出来たレンズ又はプリズムであるから、人によって其の『眼(め)鏡(がね)』は違うから、どんな光線でもみんな屈折して見えるし、人によって屈折の仕方も違うのだ。三角のものも丸く見えるし、丸いものも三角に見える。深切で言ったつもりが悪意にとられたり、
失敗(しくじ)って言った言葉でおかげを受ける人もある。誰が何と思っても、それは迷いで屈折して色々に観るのであるから、ただ神に知られることだけを求めて人に知られようなどとは思わぬが好い。人間の苦しみの一つの元は上べを飾りたい心である。
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