小石の如き罪を浄める

2016年12月01日

教化部長 坂次 尋宇

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■生長の家は大乗大祓
   12月24日、香川県教化部にて大晦大祓式が執り行われます。これまで知らず知らずのうちに積み重ねた罪汚れを祓い清めて、神の子として新生する行事です。生長の家総本山のチラシに大祓について次のように書かれています。

 谷口雅春大聖師は昭和55年12月31日の龍宮住吉本宮における「大晦大祓」の御祭りの中で、「にせものは皆ふき祓へ大空の無きこそもとのすがたなりけり」と祈られ、更に「虚妄をみな吹き祓って、実相完全の世界を現すのが大祓であります。この世界が物質の世界であると思っておった考えを全部祓い浄めて“物質は無いのである”という根本的な真理を悟ることが本当の大乗大祓の儀式である」と生長の家の大祓の本義をお説きになられました。つまり「完全円満なる実相」を顕わす住吉大神の宇宙浄化のお働きによって、すべての人が本来罪なしの自覚を深め“にせものの我”をふき祓うことです。

■記憶にない罪
   今まで私たちが生きてきた中で知らすに犯した罪について次のような話があります。

『ある時、一人の若者が老僧に、「俺は今まで悪い事をしたことが無い」と言いました。すると老僧は若者に言いつけます。「バケツに一杯になるほどの小石を集めてくるように」と。若者は庭中から小石を集めました。今度は更に老僧は、「このバケツ一杯分と同じ重さの大きな石を一つ持ってきなさい」と言いました。若者は庭の端から大きな石を運んで来ました。そして次に「よし!ではその大きな石を元の場所へ戻してきなさい」と老僧が言いました。若者は言われるがまま、しぶしぶ石をもとの場所へ返しました。そこで、続けて老僧は命じます。「では、このバケツの中の小石をみんなそれぞれ、元の場所へ戻してきなさい」と。これには、さすがの若者も黙ってはいられません。「この小石のあった場所をいちいち覚えてなんかいませんよ。もとに戻すことなど出来ません。」すると老僧が言いました。「お前の犯してきた罪も同じである。警察のお世話になるほどの大きな罪なら、忘れもしまい。しかし、バケツの小石のような小さな罪を重ねてきたことは身に覚えが無いものである。バケツの小石でも集めれば、大きな石と同じ重さになるように、お前が気付かずに犯してきた罪はとても重たいのである。」と。』