カナリアの使命

2017年11月01日

教化部長 坂次 尋宇

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■飼い鳥へ
 カナリアの原産地は北大西洋のアゾレス諸島、カナリア諸島等で、1600年代にスペイン人の船員がヨーロッパに持ち帰えり、飼い鳥として品種改良されました。もともと育てやすい鳥だったことから、ヨーロッパ全土でカナリアを飼うことが流行するようになりました。また品種改良により多くの種類が産み出されることにもなったそうです。
 一方日本へは江戸時代にオランダ人により長崎へ持ち込まれたところ、日本では古くから鳥のさえずりを楽しむという風流な習慣があり、カナリアも姿形やさえずりの美しさから、たちまち人気となり流行したそうです。

■毒ガス検知
 人々にかわいがられ愛されたカナリアですが、悲しい運命も背負わされました。「炭鉱のカナリア」というのは、昔炭鉱内で時々発生するメタンガスや毒ガスである一酸化炭素の早期発見のための警報とするため、カナリアを坑道に持ち込んだことです。カナリアは常時さえずっていますので、ガスの異常発生があるとまず鳴き声が止みその後死亡するため、危険な状態を耳と目で察知することが出来ると言うのです。
   平成17年、地下鉄サリン事件を受けて警察庁の捜査官が、山梨県上九一色村のオウム真理教施設への強制捜査の時に、カナリアの入った鳥かごを持参したことは、サリンガス感知のためだったことが知られています。

■地球を救うカナリア
  現在、生長の家では地球温暖化を防止するために世界の人々に向かって、今までの地下資源から地上資源のエネルギーを使用する文明に転換して、自然と共に生きることを訴え続けています。これはまさに「地球を救うカナリア」と言えます。まだまだ声は小さいかも知れませんが、カナリアのように鳴き続けることで、小さな波が必ずや大波となって地球の全ての生命を救うことになることを信じています。

■大海に石を投げる
   生長の家総裁・谷口雅宣先生は、『“森の中”へ行く』の本の中の40頁で次の様に示されています。                                                                                                                                                 
 世界宗教といえども、やはり歴史の流れの中にありますから、時代の必要に応じて変わっていかなければなりません。二十一世紀の今、宗教の教えに環境思想が必要ならば、現代人が各教典からそれを構築していけばいいのです。世界の宗教の教典には皆、それだけの豊かな内容があります。新しい時代に新しい聖典解釈が出てくることに、何の問題もないと思います。
 私たちが森の中にオフィスを構えるのは、大海に石を投げるようなものかもしれません。でも、人間は愚かではありませんから、その“音”を聞いて、「自分も石を投げよう」と思う人もいる。そういう人の数が増えてくれば、“島”を造ることができるかもしれない。自然との一体感を重視する動きが、大きく広がっていくといいですね。