建国記念の日

2016年02月01日

教化部長 坂次 尋宇

すばる

 ■スバル
 「スバル」と言えば富士重工業が生産する乗用車のブランド名で、スバルの車のフロントグリルには6つの星がちりばめられたマークが全ての車に取り付けられています。このスバルマークは牡牛座にあるプレアデス星団をデザインしたもので、和名を「すばる(昴)」と呼びます。別名六連星(むつらぼし)とも言い、肉眼では6つの星しか見えませんが、望遠鏡で見ると多くの星がまとまって星団を作っています。

■「すばる」の意味とは
 昴についてインターネットのウィキペディアには次の様に紹介されています。
   ………………………………………………………………………………………………
   日本では古来、プレアデス星団をすばる(昴)と呼んだ。(中略)「すばる(統ばる)」または「すまる(統まる)」という言葉は元来他動詞「すべる(統べる)」に対する自動詞形であり、「統一されている」「一つに集まっている」という意味をもつ。玉飾を糸でひとくくりとしたものを『万葉集』で「須売流玉(すまるのたま)」、(中略)などと呼んだのと同様の用法である。(中略)
 日本でプレアデス星団について言及した最古の記録は、平安時代に醍醐天皇皇女勤子内親王の命で作成された百科事典『倭名類聚抄』だと考えられている。この中で、昴星の和名は須売流と記されている。ほかに、清少納言の著した『枕草子』の一節が有名である。

   星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。(星はすばる。ひこぼし、宵の明星が良い。流れ星も少し趣がある。尾を引かなければもっとよいのだけれど。)
   ………………………………………………………………………………………………
   つまり「すばる」とは「統一されている」と言う意味です。「す」の言霊について谷口雅春先生著『聖なる理想・国家・国民』185頁には次の様に示されています。

   花びらが、この“巣”の中心から出てこのようになっているのが蓮華です。これは一切現象は、“ス”を根源として生まれて来ることの象徴である。しかもこの中心にあるハチス(蓮華の中心)は、花が開くと共に既に実がある。“実”は実相の象徴であります。この中心の実相から現象ができて一切のものが生まれ出てくる。一切現象の発生する中心に“ス”の言葉がある。
(中略)“すめらみこと”というのは天皇さまのことですが、これは「みこと」すなわちコトバを一つに統める(統一する)中心者だという意味であります。

■日本建国の理想
   2月11日は建国記念の日です。この機会に、日本建国の理想をあらためて勉強し、子供達や孫達に伝えていきましょう。次に谷口雅春大聖師が説かれました建国の理想に関する御文章を『子供と母の本』244~245頁から紹介いたします。

八紘一宇の精神について
   神武天皇が、日本を建国なさった時の勅語に、「六合を兼ねて都をひらき、八紘を掩いて宇と為さん」と仰せられた世界兄弟主義の精神であります。(中略)
 六合というのは天地と四方の六方向で、あらゆる方角であります。あらゆる方角の国々を共通に兼ねたところの世界連邦の都をつくって、そこの中心に世界各国大家族とするのが日本建国の理想になっていたのであります。これは侵略精神ではありません。およそ二千六百三十年も前に、世界連邦の理想をうち建てられたのが神武天皇であります。これは日本民族の素晴らしい霊感であります。
 “八紘”というのは、“八”は“数多く”の意味であります。“紘”は冠の紐のことであります。冠の紐というのは、昔、お公卿さんが冠をかぶられたとき、冠がおちないように、冠から垂れさがっている紐を、顎の下で一つに結び合わしたのであります。
 冠から垂れている紐とは「玉の緒」のことであります。玉の緒とは魂のことであります。八方の国の民族の魂を一つにあつめてそれを結び合わして、君たちの民の魂も、吾々の民族の魂も、一つの冠(これは頭にいただくもので、神様の象徴です)から垂れて来た“玉の緒”であるから一つに結び合わして、世界各国の魂が兄弟であることを、実現することが日本建国の精神であるというのであります。これこそが日本民族の天分であり、日本民族の理想であったのであります。