見えざる危機
2020年02月01日
教化部長 坂次 尋宇
■ゆでられた虫
昨年秋、ブロッコリーを頂いたので鍋で湯でていましたら、鍋の中に茶色の虫が2匹浮いていました。ところがスーパーマーケットで買ってくる野菜には虫が付いているのを見たことがありません。それは農薬を使用して虫を駆除しているからだろうと思います。しかし私が頂いたブロッコリーは、信徒の方が無農薬か殆ど農薬使用せずに栽培したものだから虫がいたのでしょう。
■昆虫の劇的な減少
平成31年2月12日付けのBBCニュースで、「世界各地で昆虫が減少、害虫は増加傾向に」と題するマット・マクグラス環境担当編集委員の記事がありました。その記事には「世界中に生息する昆虫の40%が「劇的な減少率」で個体数を減らしていることが、最新の調査で明らかになった。それによると、ハチやアリ、カブトムシなどは、ほ乳類や鳥類、は虫類と比べて8倍の速さで減少している。その一方で、イエバエやゴキブリといった一部の種は数を増やしているという。昆虫の全般的な減少は、集中的な農業や殺虫剤、気候変動などが理由とされる。」と言うものです。
ご存知のように昆虫は鳥類や小型ほ乳類の餌となるとともに、穀物の75%の受粉を助けたり土を造ってくれています。そうして人類を含む地球上の動植物を底辺で支えてくれているのです。更にマット・マクグラス氏が言うには「地球の生態系が崩壊していること、この悲惨な流れを食い止め逆転させるために世界規模で集中的な努力が必要になっていることが、ますます明らかになった。」と。
■神・自然・人間一体を伝える
『神さまと自然とともにある祈り』の本の中の「キノコやカビと友だちなる祈り」の一部には次の様にあります。
「キノコは土から顔を出す前には、森の土を木とっしょに作ります。隠れて見えなくても、土や木の中に広く、長く菌子を伸ばして、落葉や小枝を分解し、土の中の死んだ虫、死んだ動物を土に変えてしまいます。だからキノコが生える土地は、栄養豊で、植物が立派に育ちます。」
「神・自然・人間は本来一体」という真理を実践し且つ一人でも多くの方に伝えていきましょう。
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