温泉は神様の働き

2015年12月01日

教化部長 坂次 尋宇

温泉   今年も残すはあと1ヶ月となりました。1年間に心の中の潜在意識に溜まった悪想念という垢を、神社等で開催される大晦大祓式で浄め、心新たにして新年を迎えましょう。もちろん生長の家香川県教化部でも12月19日10時から大晦大祓式を開催します。

■温泉の癒やし
   日本は火山の多い国なので、地震や昨年の御嶽山等の噴火による火山灰等の被害が近年全国で発生しています。しかし火山は被害だけでなく温泉という恩恵を沢山与えてくれていることも事実です。
   日本人は温泉が大好きで、旅行に行けば必ずと言って良いほど温泉に泊まります。そして温泉にゆっくりと浸かりながら景色を眺め、日頃の疲れを癒やすのです。東京の温泉は鉄分が多いせいかお湯がコカコーラのようで、湯船の底が見えません。また草津温泉は硫黄の成分が多く、入浴時間が短くされています。温泉に含まれている成分によって効能が異なるので、温泉を巡るのが楽しみです。

■陰陽の働き
   外国人の入浴に対する考え方は日本人の楽しむと言う考え方と異なり、あくまでも体を清潔にすると言う衛生面を重きに置いているようで、入浴はシャワーで充分なのです。しかしこの頃は外国人もゆったりとお湯に浸かる日本式入浴方法に関心が高まっていて、温泉地には外国人が大勢押し寄せているらしいのです。
 日本人がお風呂に入る時、ただ単に体を清めるだけでなく心も浄め癒やすという目的を持っていて、むしろその方の比重が大きいのではないでしょうか。
 さてそのお湯はどのようにして出来るのでしょうか。それは水を火で暖めることでお湯が沸きます。お湯は水(陰・女性原理)と火(陽・男性原理)の働きによってできあがります。ここには古事記に示されている陰陽の原理による創造の働きがあると同時に、お湯によって心身共に浄化されるのです。お風呂に入るということは“造化の三神”である天之御中主大神、高御産巣日神(陽・男性原理)、神産巣日神(陰・女性原理)と、宇宙浄化の住吉大神のお働きが展開していことを思い感謝いたしましょう。
「あー天国極楽、天国極楽」

■「ムスビ合い」
   総裁・谷口雅宣先生は陰陽の原理による創造の働きについて次の様に示されています。

「ムスビ」というのは一見、別々に分かれて見えているものが、実はお互いに深く関連し合った“一つ”の一部であり、それらが合わさって新しい価値が生み出される。その働きを「ムスビ」と呼ぶのです。それが自然界に最も顕著に表れていて、自然界の本来の姿であると言える。自然界は弱肉強食の「奪い合い」ではなく、相互協力の「ムスビ合い」が本来の姿である。ということで、昨年の秋、私たちは長崎・総本山の龍宮住吉本宮に、住吉大神に加えて、天之御中主大神、高御産巣日神、神産巣日神の、いわゆる“造化の三神”をお招きしました。これによって、私たちは各方面で「ムスビ」の働きを拡大していくのです。現在の世界は、「奪い合い」の考えが蔓延し、「ムスビ」の働きが忘れられている。平和実現のためには、私たちは“結び合う関係”をもっともっと地上に顕現していかねばなりません。